ミキサー車とは?特徴や用途を詳しく解説!

ミキサー車とは?特徴や用途を詳しく解説!

ミキサー車(コンクリートミキサー車)は、生コンクリートを建設現場へ運搬しながら撹拌(かくはん)する特殊車両です。主に建設業界で使用され、コンクリートが固まらないようにしながら目的地まで届ける役割を果たします。ミキサー車には様々な種類があり、それぞれの用途に応じて異なる設計がなされています。ここでは、ミキサー車の構造、仕組み、種類、用途、メリットと課題について詳しく説明します。

 

ミキサー車の構造と仕組み

ミキサー車は、一般的に以下のような主要部分で構成されています。

 

(1) ドラム(回転槽)

ミキサー車の最も特徴的な部分であり、生コンクリートを入れて運搬するための回転する円筒形の容器です。ドラムの内側にはスクリュー状の羽根(ブレード)が取り付けられており、回転方向によってコンクリートを撹拌したり、排出したりできます。

時計回りに回転 → 生コンクリートを攪拌して均一な状態に保つ。
反時計回りに回転 → コンクリートを排出する。

 

(2) 水タンク

生コンクリートの硬化を防ぐために、ドラム内の清掃や調整用の水を貯蔵するためのタンクが備えられています。

 

(3) シュート(排出口)

ドラムから生コンクリートを排出するための部分で、角度を調整することでスムーズにコンクリートを現場へ流し込むことができます。

 

(4) 駆動装置

ドラムを回転させるためのエンジンや油圧モーターを搭載しています。駆動方式にはエンジン直結型や油圧駆動型などがあり、車両の種類によって異なります。

 

ミキサー車の種類

ミキサー車には用途や規模によっていくつかの種類があります。

 

(1) 標準型ミキサー車

最も一般的なミキサー車で、小規模から中規模の建設現場で広く使われます。生コンクリートを運びながら、常に撹拌し続けることで均一な品質を保ちます。

 

(2) 小型ミキサー車

狭い道路や小規模な建設現場向けに設計されたミキサー車です。ドラムの容量が小さく、取り回しがしやすいため、都市部の工事や住宅建設に適しています。

 

(3) 大型ミキサー車

高速道路や高層ビル建設など、大規模なプロジェクトで使用されるミキサー車です。ドラムの容量が大きく、一度に大量のコンクリートを運搬できます。

 

(4) セルフローディングミキサー車

自己充填機能を備えたミキサー車で、原材料(砂、セメント、水)を自動で計量し、混合することができます。人手を削減でき、効率的な作業が可能です。

 

ミキサー車の用途

ミキサー車は主に以下のような場面で使用されます。

 

(1) 建築現場での生コンクリート運搬

ビル、住宅、橋梁、トンネルなどの建築・土木工事では、生コンクリートが必要不可欠です。ミキサー車は、生コンクリートを適切な品質で現場まで届ける役割を担います。

 

(2) 道路工事

道路の舗装や橋の建設にも生コンクリートが使用されます。ミキサー車が現場に直接運搬し、作業の効率化を図ります。

 

(3) ダムやトンネル建設

大量のコンクリートを必要とするダムやトンネル工事では、大型のミキサー車が活躍します。長距離の輸送が必要な場合は、プラントで一度コンクリートを作り、現場まで運搬する仕組みになっています。

 

ミキサー車のメリット

ミキサー車を活用することで、多くの利点があります。

 

(1) コンクリートの品質を維持できる

生コンクリートは時間が経つと硬化し始めるため、現場に到着するまで撹拌し続けることで、品質を均一に保つことができます。

 

(2) 大量輸送が可能

一度に大量の生コンクリートを運搬できるため、作業効率が向上し、大規模な建設プロジェクトに適しています。

 

(3) 人手の削減

手作業でコンクリートを混ぜる必要がないため、作業員の負担を軽減し、人件費を抑えることができます。

 

ミキサー車の課題

一方で、ミキサー車にはいくつかの課題もあります。

 

(1) 輸送時間の制約

生コンクリートは製造後約90分以内に使用しなければならないため、長距離輸送が難しい場合があります。渋滞や運搬距離によっては品質に影響が出ることもあります。

 

(2) 環境負荷

ディーゼルエンジンを使用するミキサー車は、排気ガスや騒音の問題を抱えています。近年では電動ミキサー車の開発も進められていますが、普及には時間がかかるとされています。

 

(3) 洗浄作業の手間

ミキサー車は使用後にドラムを洗浄しないと、内部にコンクリートが固まり、使用不能になってしまいます。そのため、毎回適切な洗浄作業が求められます。

 

まとめ

ミキサー車は、生コンクリートを運搬しながら品質を維持するために不可欠な車両であり、建設業界において重要な役割を果たしています。標準型や小型、大型、セルフローディング型など、用途に応じた様々な種類が存在し、それぞれの特性に合わせて活用されています。一方で、輸送時間の制約や環境問題、洗浄作業の手間といった課題もあるため、今後はより効率的かつ環境負荷の少ない技術の開発が求められるでしょう。

 

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