ユンボとは?特徴や用途を詳しく解説!

ユンボとは?特徴や用途を詳しく解説!

ユンボとは、油圧ショベル(バックホー)の通称であり、土木工事や建設現場で使用される掘削機械の一種です。フランスの建設機械メーカー「Poclain(ポクレン)」の商標名「Yumbo(ユンボ)」が日本に定着し、一般的な名称として使われるようになりました。正式名称は「油圧ショベル」ですが、日本では「ユンボ」の呼び名が広く普及しています。

ユンボは、油圧を利用してアーム(ブーム)、バケット、旋回体を動かし、土砂の掘削や積み込み作業を効率的に行うことができます。そのため、建設現場や農業、解体作業など、多岐にわたる用途で使用されています。

 

ユンボの構造

ユンボは、主に以下のような部位で構成されています。

 

(1) ブーム(Boom)

本体から伸びる長いアームのうち、基部に近い部分を指します。油圧シリンダーによって上下に動き、掘削作業の基本的な動作を担います。

 

(2) アーム(Arm)

ブームの先端に接続されている部分で、掘削の際に伸縮する役割を持っています。ブームとバケットの間に位置し、作業時の自由度を高めます。

 

(3) バケット(Bucket)

土砂や資材をすくうための部分で、用途に応じてさまざまな種類があります。標準的なバケットのほかに、岩盤用、排土用、グラップル(つかみ機能付き)などがあります。

 

(4) 旋回体(Upper Structure)

運転席(キャビン)やエンジン、油圧機構を搭載した部分で、360度回転できるのが特徴です。これにより、効率的に掘削・積み込み作業を行えます。

 

(5) 走行装置(Undercarriage)

ユンボの下部にあたる部分で、主にクローラー(キャタピラー)またはタイヤが装着されています。クローラー式は悪路や不整地での作業に適しており、タイヤ式は舗装路での移動に向いています。

 

ユンボの種類

ユンボには、用途や作業環境に応じたさまざまな種類があります。

 

(1) 標準型油圧ショベル

最も一般的なタイプで、土木工事や建設現場で幅広く使用されます。中型から大型までさまざまなサイズがあり、掘削・積み込み・整地作業などに対応可能です。

 

(2) ミニユンボ(小型ショベル)

コンパクトなサイズのユンボで、狭い現場や住宅地での作業に適しています。軽量で取り回しがしやすく、庭や農地の整備、側溝の掘削作業などに活用されます。

 

(3) 超大型ユンボ

鉱山や大規模土木工事で使用される非常に大きなユンボです。数十トンから数百トンの土砂を一度に掘削・運搬できる能力を持ち、ダム建設や採石場などで活躍します。

 

(4) タイヤ式ユンボ(ホイールショベル)

タイヤを装着したユンボで、舗装道路を移動しながら作業できるのが特徴です。都市部の工事や道路工事に適しています。

 

(5) ロングアームユンボ

通常よりも長いアームを備えたタイプで、川や湖などの水辺での掘削、港湾工事、高所作業に用いられます。

 

(6) 解体仕様ユンボ

建物の解体作業向けに設計されたユンボで、ハサミ(クラッシャー)やカッターなどのアタッチメントを装備し、コンクリートや鉄骨の切断作業に使用されます。

 

ユンボの用途

ユンボは、その多機能性からさまざまな分野で利用されています。

 

(1) 建設・土木工事

・建物の基礎掘削
・道路工事の掘削・整地
・排水溝や地下配管の設置

 

(2) 農業・造園

・田畑の耕作や整地
・木の根の除去
・用水路の掘削

 

(3) 解体作業

・ビルや家屋の解体
・コンクリートの破砕
・金属構造物の切断

 

(4) 鉱山・採石場

・岩盤の掘削
・鉱石の積み込み

 

(5) 港湾・水辺作業

・海底の掘削
・河川の浚渫(しゅんせつ)

 

ユンボのメリット

(1) 高い掘削能力

油圧を利用して強力な掘削作業ができるため、大量の土砂や資材を短時間で処理できます。

 

(2) 多用途性

アタッチメントを交換することで、掘削・解体・整地・持ち上げ作業など多様な作業に対応できます。

 

(3) 操作の柔軟性

360度旋回できるため、狭い現場でも効率よく作業が可能です。

 

(4) 機械化による作業負担の軽減

手作業に比べて作業効率が飛躍的に向上し、労働者の負担を軽減できます。

 

ユンボの課題

(1) 操作には資格が必要

ユンボを運転するには「車両系建設機械運転技能講習」または「小型車両系建設機械特別教育」の資格が必要です。

 

(2) 騒音・振動の問題

作業時の騒音や振動が大きいため、都市部での使用時には近隣への配慮が求められます。

 

(3) 燃料コスト

ディーゼルエンジンを使用するため、燃料コストがかかります。近年では、電動やハイブリッド型のユンボも開発されていますが、まだ普及段階です。

 

まとめ

ユンボは、建設・土木・農業・解体作業など多くの分野で活躍する重要な建設機械です。標準型やミニユンボ、超大型ユンボ、解体仕様など用途に応じたさまざまな種類があり、高い掘削能力と柔軟な操作性が特徴です。一方で、資格取得や騒音・燃料コストなどの課題もありますが、今後は環境負荷の少ない電動ユンボの普及が期待されています。

 

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