トラック買取の相場と景気の関係

トラック買取の相場と景気の関係

トラックは物流業界や建設業などで不可欠な車両であり、新車・中古車の需要は景気動向と密接に関係しています。特に、中古トラックの買取相場は、国内の経済状況や世界市場の影響を大きく受けるため、時期によって価格が変動します。

本記事では、トラックの買取相場がどのように景気と連動するのか、その関係性や影響要因について詳しく解説します。

 

トラック買取相場の基本

(1) トラック買取相場とは?

トラック買取相場とは、中古トラックが市場で取引される際の価格の目安のことです。相場は、需要と供給のバランスによって決まり、以下のような要因によって変動します。

・トラックの年式・走行距離:新しいほど高値が付きやすい
・車両の状態:修理歴やメンテナンス状況によって価格が変わる
・市場の需要:業界全体の需要が高まると相場も上昇する
・国内外の経済状況:景気が良いと高値が付きやすく、不況時には価格が下がりやすい

トラックは商用車であるため、個人向けの乗用車とは異なり、景気や業界の動向に強く影響される特徴があります。

 

景気がトラック買取相場に与える影響

景気が良い時と悪い時では、トラックの買取相場がどのように変動するのかを見ていきましょう。

 

(1) 景気が良い時の影響(相場の上昇)

景気が上向くと、企業の投資意欲が高まり、新車・中古トラックの需要が増加します。その結果、買取価格も上昇する傾向があります。

 

景気回復期における主な影響

・物流業界の活性化:消費が増え、物の流通量が増加することで、トラックの需要が高まる。
・建設業の活況:公共事業や民間の建設投資が活発になり、ダンプやミキサー車の需要が増加。
・企業の設備投資増加:企業が新しいトラックを購入するため、古いトラックが市場に出回りやすくなり、中古車市場も活発化する。
・中古トラックの海外輸出増加:経済成長が著しい発展途上国では、日本の中古トラックの需要が高まる。

景気が良い時は、企業の利益が増え、新車への買い替えが進むため、中古トラック市場も活性化し、買取相場が上がる傾向にあります。

 

(2) 景気が悪い時の影響(相場の下落

景気が低迷すると、企業の設備投資が抑えられ、新車の購入が減少します。それに伴い、中古トラックの流通量が減るため、買取相場も低下する傾向があります。

 

景気後退期における主な影響

・物流業界の停滞:消費が落ち込み、物流の取扱量が減少することで、新規トラックの需要が減る。
・建設業の縮小:不況時は建設投資が減少し、トラックの買い替えや新規購入が減る。
・企業の経営悪化:新車の購入が難しくなり、中古市場での取引が増えるが、売り手が多くなり買取価格が下がる。
・中古トラックの海外需要減少:経済が悪化すると、発展途上国でも輸入コストを抑えようとするため、日本の中古トラックの輸出が鈍化する。

景気が悪化すると、多くの企業が不要になったトラックを売却するため、市場に中古車が溢れ、買取価格が下落しやすくなります。

 

トラック買取相場に影響を与えるその他の要因

(1) 燃料価格の変動

燃料費が高騰すると、運送会社や建設業のコストが増加し、新車購入を控える傾向があります。その結果、中古市場の取引量が増え、買取価格が変動することがあります。

 

(2) 法規制の変化

排ガス規制の強化や、新たな環境基準の導入により、古いトラックの価値が低下することがあります。特に、環境基準を満たさないトラックは国内市場での需要が減り、海外輸出に回される傾向があります。

 

(3) 海外市場の動向

日本の中古トラックは、東南アジアやアフリカなどの発展途上国で人気があります。これらの国々の経済状況や為替レートの変動によって、買取相場に影響が出ることがあります。

 

(4) 自然災害や異常気象

台風や地震などの自然災害が発生すると、復旧作業のために建設機械やトラックの需要が急増し、一時的に買取価格が上がることがあります。

 

今後のトラック買取相場の展望

(1) EV・ハイブリッドトラックの普及

近年、電動トラックやハイブリッドトラックの開発が進んでおり、将来的には従来のディーゼルトラックの価値が低下する可能性があります。

 

(2) アフターコロナの物流業界の動向

新型コロナウイルスの影響で、一時的に物流業界が停滞しましたが、EC(電子商取引)の拡大により、トラック需要は安定しています。今後もオンラインショッピングの拡大により、小型トラックの需要が高まると予想されます。

 

(3) 新車不足の影響

半導体不足や部品供給の遅れにより、新車の納期が長期化しており、その影響で中古トラックの需要が増加しています。

 

まとめ

トラックの買取相場は、景気の動向と密接に関係しており、景気が良いと相場が上がり、不況時には価格が下がる傾向があります。また、燃料価格、法規制、海外市場の動向、自然災害なども相場に影響を与えます。

今後はEVトラックの普及や、アフターコロナによる物流業界の変化が相場に影響を与える可能性があるため、業界の動向を注視することが重要です。

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【著者・監修者】
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